タパスで感じる、
スペインの食文化

スペイン料理を語る上で外せないタパス文化。マドリードの老舗レストラン〈ホセ・ルイス〉のサセル・ルイスシェフとのコラボレーションタパスを提供する〈フェルミンチョ〉作元慎哉シェフに本場のタパスの楽しみ方についてお聞きしました。

スペイン展だけで楽しめる!マドリードの〈ホセ・ルイス〉とのコラボレーションタパス。

バルフェルミンチョ〉×〈ホセ・ルイス〉タパス5種盛り合わせ 各日200点限り 1,728円(1人前/日本製)

右から:
①鳥のレバーのパテをゼラチンでコーティング。キャンディのような見た目で遊び心を。
②フォアグラを使った小さなグルメバーガー。食べると幸せな気分に。
③水タコのガリシア風は低温調理でやわらかく。じゃがいもはピューレにして、ソース感覚で。
④ガスパチョよりも濃度の高いトマトのスープ、サルモレホを固めて食べるスープに。
⑤スペインでポピュラーな牛ほほ肉の赤ワイン煮込みはゴロっと食べごたえあり。

使うのはじゃがいも、玉ねぎ、オリーブオイル、塩だけ。
なぜここまでおいしくなるのか不思議な〈ホセ・ルイス〉のスペシャリテ。

バルフェルミンチョ〉×〈ホセ・ルイス〉ホセ・ルイス風トルティージャ 各日200点限り 1,080円(1人前/日本製)

本場のタパスの楽しみ方は?

「タパスは「タパール=フタをする」という言葉からきていて、もともとはお酒のグラスに虫がはいらないようにフタをするお通し的なものだったんです。だから基本的には1杯飲んで1個つまんでといったイメージですね。 サン・セバスティアンだと食べた分のピックの数でお会計するお店もあります。お店ごとのスペシャリテをめぐってはしご酒をするのも楽しいですよ」

日本の大衆居酒屋の楽しみ方とも似ている。

「そうですね。現地では本番の食事の前にアミューズ的につまむものだったりもします。日本人が同じ感覚でつまむとお腹いっぱいになっちゃいますけど(笑)。色んなものをちょっとずつ楽しむのがおすすめです」

タパスとピンチョスの違いは?

「同じです。バスクなど北部ではピンチョスで、スペイン全土的にはタパスが使われている印象です。いまでは両方通じると思いますが」

スペイン料理らしさとは?

「シンプルであることだと思います。素材、オリーブオイル、塩、以上。その3つでだいたいおいしいものが作れるんですよね。しいて言えばあとはニンニクでしょうか。塩漬けなどの保存食を活かしたおいしい料理が多いのも印象的ですね」

作元氏が目指すスペイン料理は?

「スペイン料理には幅広いスタイルがありますが、やはりトラディショナルなものを突き詰めたいですね。普段から遊び心のあるものを作ってはいますが、料理は何よりも食べておいしいということが大切です。おいしくなければ嬉しくないですよね」

スペインでの修業時代、カルチャーギャップは?

「いっぱいありすぎて(笑)。スペインでは5年間修業しましたが、スペイン人は皆お話するのが大好きですね。夜10時から食事が始まって、深夜の2時3時まで。それでも次の日は7時に起きて8時には出勤する。よく食べて、飲んで、喋って、タフですね。特に北部の人は食べるのが生きがいといった感じです」

修業以外でも鍛えられそう。

「ほんと疲れますよ(笑)。太りますし」

〈ホセ・ルイス〉とは旧知の仲?

「スペイン人は誰もがトルティージャにプライドを持っています。〈ホセ・ルイス〉のサセルシェフが〈フェルミンチョ〉に来店した時、お前のトルティージャは3番目だなと言われて。1番が俺の母ちゃん、2番めが俺、その次だなと。なかなかやるじゃないかと認めてくれて、それから交流が始まりました」

それでコラボレーションを?

「以前からコラボレーションディナーをやりたいということを話してはいたのですがなかなかタイミングが合わなくて。今回このような形で一緒にやれてうれしいです。ぜひ伊勢丹のスペイン展でお楽しみください」